「ここきち」応援団

旬のものを食べること、そして地元のものを食べることは「美しさ」を築くうえでも、とても大事なのです。友野なお さん(インナービューティー・スペシャリスト)

———インナービューティ・スペシャリストというのは、どのようなものなのでしょう?
 ヘアメイクやファッションなどで外見を美しく装うだけでなく、食生活など生活の質を向上させ、自分の身体を内面から整えていくビューティケアのことです。老若男女問わず、まずは健康が基本。美しさは、そのうえに成り立つもの、という考え方ですね。
———どうして、そのような活動を始められたのですか?
 「ミス日本」を受賞した方々は芸能界などへ進むことも多いのですが、私はそちらへは興味がありませんでした。ただ、他の人に夢とパワーを与えられるような仕事がしたいと考えていたんです。
 野菜ソムリエ(ベジタブル&フルーツマイスター)の資格を取ったのが、きっかけでしょうか。当時はまだ、明確にこうした活動をしていこうと考えていたわけではなかったのですが、野菜について勉強すればするほど、その大切さが分かってきましたので、こうしたことを多くの方に知っていただきたいと思うようになったんです。
「ミス日本」コンテストに参加していた頃は、エステに通ったり、100グラム20,000円もするような高価なクリームを使ったりしたこともあったのですが、あまり効果を感じられませんでした。それは、決してクリームのクオリティが低いのではなく、自分自身の基盤が整っていないと考えたんですね。体質を改善し、カラダの基盤を整える。
遠回りに見えても、これが一番の近道。カラダの基盤を整えるためには、運動したり、睡眠をとったりと、いろいろな方法がありますが、私は、やはり食生活が大切だと思います。
友野なお さん
———具体的にはどのようなことが大切なのでしょう?
 そうですね。例えば、旬のものを食べるということは、とても大事ですね。季節ごとの身体への負担を和らげるチカラが旬の食べ物にはあるんです。冬になると血行が悪くなったり、肌が乾燥したりしますが、冬野菜には、それを防ぐ働きをするものが多い。そんな力が、春夏秋冬と、季節ごとの食べ物にあるのです。
 私の年代の方にも、今、どの食材が旬なのか分からない、という人が意外に多いです。私自身、実は勉強してみるまで、ちゃんと分かっていませんでした(笑)。
今、何が旬なのか、知ってもらいたいです。
 もうひとつ、地元で採れたものを食べるということも大事です。よくお話するのは、同じ種類で同じ値段のものなら、できるだけ自分の住んでいる場所に近い場所で採れたものを選んでくださいと、ということ。配送に関わる技術も進んでいますから、食材が劣化するようなことはありませんが、それでも輸送することで、栄養価は少しずつ下がってしまいます。新鮮な食材は、栄養面だけでなく、おいしいですしね。
 そんな、新鮮な旬の野菜のおいしさを、子どものうちから知ってもらうことも大事。そんなことも、ご両親の役目なのではないでしょうか。
———では最後に、友野さんにとっての「こころのキッチン」とは?
 「いただきます」という言葉の大切さ、でしょうか。
 料理が食卓にあがるまでに、愛情をこめて育てている農家の人々、運送する人、売る人、調理する人、…多くの方々のいろんな想いが積み重なっているんだなと思うのです。そんな感謝の気持ちを、大切にしたいですね。
友野なお さん
profile
14歳から6年間、単身で英国へ留学後、法政大学国際文化学部に在学中には、スペインへ留学。2004年度ミス日本を受賞。2006年には「東京ディズニーリゾート・アンバサダー(親善大使)」に約2万人の中から選出される。野菜ソムリエ、はちみつマイスター等の資格を持ち、現在はインナービューティースペシャリストとして、各種セミナー講師や講演、商品開発、雑誌をはじめとする各種メディアなど多方面で活動を展開している。
DISPA
撮影協力:
DISPA
東京都港区浜松町
1-8-4
03-5401-4718